Show Technology2

トータルショーコントロール/(株)Mileruntechのブログ

ショーコントロール

柔軟に予定を組み替える

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自動演出の中には、決められた予定で実行されるものというイメージがありますが、定期的に同じ内容とか同じ時間に動作するものはあっても、ユーザーやその設備のオーナーなど、技術者以外の方が再生する演出を組み替えたり、毎日同じではなく、今日だけ特別イベントの再生するというように、柔軟に予定を組み替え可能なシステムは少ないと思います。(1点もののオリジナルシステムじゃなくて、こういう汎用のシステムでという意味)  

Medialon社のスケジューラーソフトウェアは、Medialonのショーコントローラーを任意の時間で実行できるように設計されたソフトウェアで、しかも操作は非常に簡単。だれでも予定を組む事ができます。
また、ショーコントローラー側でスイッチを押したり、何かの条件が加わると予定を自動的に変更といった仕組みを作ることも可能です。  

 すでに川崎のほうで、これを運用いただいているお客様もいらっしゃいますが、今回、さらにまた別の演出で使うこととなり、私自身がこのプログラムを担当したこともあって、深くこのソフトを理解するに至りました。ただ、よくあることですが、これまで外国では特別指摘されなかったように見える問題点など、日本で見つかってしまうことがあり、1つは解決してもらいましたが、まだ納得できていない点もあったりで、つくづく日本人は自分も含め、細かいことに気づいてしまうものだなあ~感じます。 もちろん、直してくれるので、困ってはいないのですが、なぜ今まで他の国で気づかなかったのだろう?と不思議に思います。そういうことがしばしばあるので、やはり日本という国の品質に対するこだわりは今でも世界トップではないかと思うのです。

なにしろ一人一人が気になる。気にする。わけですから、見逃されるわけないというか。。そういう意味ではうちで取り扱う製品は、日本でさらに磨かれて、すごくいい製品になっていくんではないかと勝手に自負していたりします。

ショーのスケジュール管理

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 指定された時刻に決められた照明演出や映像又は音楽を再生するというのは簡単なことです。 たぶん日本国内のあちこちで多くの制御屋さんが、似たようなシステムを組んでいることでしょう。

 しかしうちの会社の場合、単に1つのタイムスケジュールを実行するのではなく、スイッチパネルから複数のスケジュールパターンを切り替えて実行することも可能です。もちろん手動で切り替えるのではなく、ある一定の条件下では自動的に別のタイムスケジュールに切り替えたり、またショーの内容を変更して実行するといったことも容易に組む事ができます。ここは他の制御屋さんとは異なるマイルランテックらしさというか、弊社の特徴ですね。。  

さて、そんなわけで、タイムスケジュールを自由に組む事ができるという利点をいろいろなところで強調していたとき、非常に正確な時刻でショーが実行されなければいけないというごくあたりまえなことが、弊社のシステムだけではできないということに気づくこととなり、写真の電波時計を購入することになったわけです。 通常、インターネット環境があれば、時刻補正はあまり気にする事もないですが、とは言えショーシステムをそのまま外の回線につなぐわけにもいかず、またかといって、ファイヤーウォールを設置するようなコストアップに、お客さんが納得するわけもなく、多くの場合、ショーシステム空間にインターネット環境は皆無というのが実情です。そこでこの電波時計のシステムが大活躍するわけです。これがあればどんな場所でも完璧に時刻補正が行われます。。すばらしい製品ですねえこれ。。電波をもっとさらりと受信してくれたならもっと素敵ですが。

便利な機材 AR3000

f0de2da7.jpg 自動で音楽が流れ、照明が同期してといった演出システムにおいて、日本では、ほとんどの人が選択するだろうオーディオサーバーAR3000を購入しました。うちのデモ用です。 これまで音響分野の製品はうちで用意することはなかったのですが、これからのいろいろな事情により、うちでもデモ用に持っておく必要に迫られた次第です。 この装置は、MIDIやLTCのレコーディングにも利用できるし、またいくつかの音楽をレコードしておいて、接点やRS232のコマンドで指定して再生できます。便利ですねえ。。これが中国でも手に入れば中国の案件は、簡単にこなせると思うのですが、どうやらこれは中国では使えないらしい。。(まだ詳しく調べてませんが)おそらくあの国では同等品を探すしかないのでしょう。しかしこの値段でこの品質のものは難しいでしょうね。。

ShowMaster Proがようやく日本上陸

f4fca814.jpg 長らくデモ機材を入れられずにいたショーコントローラーの最上位機種が入ってきた。 アートネットレコーディングが可能な点やタイムコードの入出力が可能な点がSTとは異なる。2Uサイズですが、なかなか風格のある見た目です。STがかわいく見える。 これを使うことでまた、新しい演出アイデアが膨らみそうで、非常に楽しみなところです。

本格的なショーコントロールシステム

46b515df.jpg 今月の多くの時間を費やして、弊社、井上がプログラムした噴水のショー制御は、Medialonショーマスターのすべての制御ポート、シリアル、MIDI,DMX、そしてI/O を使用したもので、かなり本格的なプログラムです。  ショーマスターの操作自体は、意外と簡単なのですが、このプログラム例のように、画面を駆使した制御は、裏でかなり多くのロジカルプログラムが走る上、さまざまなプロトコルについて理解が必要なため、レベルはかなり高いです。  例えば、スケジュール管理のコンピューターによる制御を止めてマニュアルモードにする。マニュアルでショーを再生中、停止ボタンを押さないと、他の制御ができないようにロックする。画面ロックを入れると、パスワードを求める画面となり、パスワードロックがかかる。風速系からの接点入力で、噴水の高さを制御する。ショースイッチを押して、画面に再生時間を表示するなど、条件制御のプログラムを多数作る必要があり、単にスイッチを押してタスクを実行させるような簡単さはないです。  今回のシステムは、マイルランテックが目指す本格的なショーシステム設計という意味で、最初の一歩になるブリリアントな施工例かもしれないと私自身は、うれしい限りなんですが、元はネットワークエンジニアで、スクリプト程度ならなんとかと言っていた井上が、新境地を開いてくれたのには感謝したいところ。  正直、今回もネットワーク環境の構築はあったわけで、ネットワーク環境はあたりまえにそこにあり、その上でコントロールシステムを組むというのが技能になっていくと思うのです。それこそうちの会社の本領発揮というというところで、今後もこうした仕事を増やしていこうとともに、こういう仕事に燃える仲間を社内に迎えてられるようにがんばろうと思いました。

トータルショーコントロールとは

10f8d0f9.jpg  毎度のことで恐縮ですが、写真は出荷準備中のメディアロンのショーマスターです。 以前から、このブログでは、Medialonの可能性やShowControlについて書いてきましたが、このトータルショーコントロールの重要な点は、単にタイムコード同期とか接点による制御などといったことでなく、マルチプロトコルを1つの装置で扱う事であり、またさまざまなインターフェースをつないでマルチタスクで制御を実行するシステムを構築できるか否かです。  どうしても同期制御というと国内ではタイムコードがあって、そこに照明や音響や映像がつながるシステムであり、ショーコントロールを1つのセクションとしてとらえる考えはないです。せいぜいタイムコードを出力するセクションがそれを担うような感じですが、タイムコードでは30フレームまでの同期であり1/100の同期はできない。それに、マルチタスクのショー実行もできない。  トラブルがあった場合にショーを止めて別のシーケンスを実行とか、ユーザーが画面のメニュ-を押して、任意のショーを選ぶと言ったシステムを構築するとか、そういったシステムは映像と音響機器のオートメーションシステムという捉え方で、AV工事の1つとして行う例がほとんど。照明を加えたショーの現場でこれを実現することはあまりないだろう。ありえるとすればテーマパークだろうか? しかしながら、このトータルショーコントロールのシステムは、シルクドソレイユやブルーマンショーなどの演出を見ていれば、必要になるだろうことは理解できるし、最近の映像と照明の重なる演出においては、もっとも注目すべきものになるだろうと思うのです。  今回もこのコントローラを使い、RS232でDMXレコーダーや音響装置を動かし、MIDIやDMXを使い、さまざまな装置を制御するシステムを組んでいます。1つのコントローラーで複数のプロトコルが出力できる。それはショー全体の進行を管理することができるわけで、さらにはスケジュール管理のソフトを併用することで、決められた時間にこれらショーが自動実行するのです。楽しくてしかたありません。こんな風に現代的でスマートなショー制御システムを構築できる製品は、このMedialon以外にはないだろうと思う。

AudioServerの選択肢

2f0eb08a.jpg  日本ではもう大きなイベント、例えば万博のようなものは、もうないだろうし、いわゆる箱ものと言われる建設物件はもうないだろう。大きなテーマパークやら商業施設や、劇場、博物館など、十分に足りてるだろうし、建てるお金もない。しかし中国はちょうど上海万博後で、まだまだ建設意欲は盛んで、たとえバブルに突入していたとしても、今は仕事ラッシュだと思う。そんな中国のような地域でしか活躍の場がないだろうと思えるのが、このMedialonのオーディオサーバーである。 日本ならこの手の音楽ソース再生、SE再生などの装置は、ローランドのAR3000が定番だと思う。そしてそれで十分なことが多い。しかしこれはもっと意欲的な製品で、オーディオファイルをネットワーク上のコンピューターからアップロードして、それらをショーコントローラーからリモートする製品で、音はイーサネットベースのプロトコルであるコブラネットで出力される。 この接点や旧世代の制御によらずすべてイーサネット対応による制御であるとか、音の配信自体がもうアナログでなくコブラネットを使う点などが、やっぱり新しい。32chもの出力があるため、1台でかなり広い範囲の音をマルチタスクで配信できる。 間違いなく日本ではオーバースペックなこの製品、デモする気持ちすら起こらず、カタログも作ってないが、音響さんから問い合わせがあり、使う場所は中国と聞いて納得。 それにしても日本の場合、必ずタイムコードによる制御が当たり前になっていて、タイムコード以外の発想がなぜかないというか、独自にタイムラインを持ちマルチプロトコルを備えたコントローラーが存在しなかったから、そういうコントローラーを使うという発想にいかないんだろう。

I/O Test

53b0c3b8.jpg 結局、ほとんどすべて自分で作ることとなったI/Oテスト装置。アナログ電圧24Vによる16個の入力テストと、ショーコントローラーからの16接点の出力をチェックしつつ、プログラムが目的の通りに動くかをテストしています。こんなしょぼいテスト装置だけれど、パーツの購入とハンダ及びケースの穴あけ作業で、ほぼ一週間もかかってしまった。でもこれがあるのとないのでは、プログラムの完成度において、大きな差がつくため、必要不可欠なもの。かかった時間はしょうがないですね。
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