以前から解説しているとおり、Catalystを使うと画面のピクセルをDMXレベルに変換して出力することができます。これを一般にはピクセルマッピングと呼んでいます。
出力はアートネットとなり、このアートネットのジェネレートには、意外にCPUパワーを消費します。また、これだけのブロードキャストパケットとなると、受け取るほうも大変なものです。

よって、出力するほうでもDMXのリフレッシュレートがドロップしたり、また後半のほうのユニバースでドロップが起こることで、映像でLED器具を動かしていると、ドロップしたユニバースの分かれ目となる後半のほうで、ズレが確認できることとなります。これがよく皆が言うアートネットの遅れというやつで、しょぼいCPUだと見事に後半の半分のほうで遅れがでる。で、MACminiだとどうだろう?というテストなのですが、昨年のモデルで試したところ、全体に6〜7フレームのドロップがありますが、後半の極端な遅れはないようです。

ちなみに、これを受信するDellの一般的なPC( Core2Duo)などのPCでは20ユニバース以降は、ほとんど受信できません。これはブロードキャストパケットを処理するのにCPUパワーが足らない現象だと思います。そこでモニター用のPCをMACPRO 8Coreに変えて試すと、35ユニバースすべてが受信でき、すべてのユニバースで25〜26fpsであることが確認できます。アートネットのブロードキャストは、出力するほうも大変ですが受けるほうも数が増えると大変だということですね。しかし、Luminexのノードでは、こうした問題はなく、どれだけ送りつけてもきれいに処理してくれます。

26fps等の速度については、若干、一般的なコンソールよりも遅いレベルですが、さほど大きな問題にはならないと思います。これが一部8fpsとかにがくんと落ちると問題ありですが、しばらくチェックした感じでは、そういう大きな遅れもないため、MACminiでもアートネットのジェネレートは35ユニバースくらいいけるという答でいいと思います。(おそらく受信側にするとダメだと思いますが)

しかしながら、もしアートネットの遅れなどが発生した場合、カタリストでは255.255.255.255のフルブロードキャストになっている設定を個々のユニバースでユニキャストにすることができるので、それで回避することは可能です。