映像設備関連の企業さまとお仕事をしていると、自己紹介などで「うちは照明関連のネットワークシステムを提供しているんです」と話すと、わりと高い確立で冷ややかな笑いをもらったりする。そこにはどこか、「そんなもん売りつけるなよ」という声と「ネットワークって誰でもできるだろうが」というどこか軽蔑した声が交差したものに感じられる。(若い人に多いんですけどね。役職のある人は総じて紳士です。いやそれが普通なはず)

そして、システムダイアグラム図を書いて、L2スイッチなんて書いておくと、「要はスイッチングハブでいんでしょ?」とか「馬鹿ハブでいんでしょ?なんだよL2って」的な。。もう見事にスイッチという単語に拒絶反応というか。。(スイッチングハブですけど、ハブの響きが古くさいから嫌いなんです)

もちろんそういう時は、お好きなものをお使いくださいと伝えるが、考えてみると、おそらく照明のプロトコルや装置などを知らない彼らの場合、今の劇場のシステムは想像つかないのだろうし、いやその前に照明にはまったく興味はないのだろう。。いったいどれだけのスイッチが使われ、そこにどれだけのノードがつながるのか?そして最近、当社がお手伝いした音響ネットワークのサポートなど、意外とてごわいスイッチで起こる問題など、それが露呈してはじめて気づく事。

しかし無理もない、映像関連のシステムで制御用にネットワークスイッチを10数台利用することもないし、リングプロトコルを利用することもない、そもそも制御対象が同じラック内だったりするし、照明制御のシステムとは大きく異なる性質のもの、しかしさすがにオフィス用の馬鹿ハブをアサインすることはないだろうし、せめてHPやアライドさんのスイッチを使っているのだろうから、余計な口は出さないですが、まあ冷たい視線に耐えることにはなる。(この縦割りの世界観は、横から入るよそ者を嫌うという空気であろうと推測する)

 通常、システムは何も問題なく動いているときは、褒められる事もなく賛辞を送られることもない。しかし、問題が起こると徹底的に責められるという厳しい仕事であり、あまりおいしい仕事ではない。常にシステムは問題の標的になるもの。だからトラブルを避ける為に、馬鹿ハブは使いたくないし、せめて業務用のスイッチを使ってほしいという思いから先のようなL2スイッチという記述になったりするのですが、昨日の方も若干、視線が冷めていた。別にどうしてもCatalystじゃないと駄目じゃないし、シスコシステムやHPじゃなくても、ましてや自社製品にしてほしいなど一言も言ってないので、そこは察してほしいかなと思うのであります。