DMX512/1990が誕生してからもう20年もの歳月がながれた。しかしそれでも未だそのDMXがなくならず、この先もまた変らず使われる可能性が高いのは、最新コンソールに物理ポートとしてDMXが存在する事実からも、まだ10年以上、このプロトコルが存在し続けるのだろうと予想できるのである。 いや、しかしそれでも私は確信するのである。DMXがこの先なくなることなく続いたとしても、それを伝送するシステムは必ずイーサネット化が必要になると。。たとえ今、不自由でなくともこれは、もう5年以上前から確かなのだ。今、大きな海外のツアーなどではイーサネット化されたシステムが使われる。それはすなわちDMX overEthernetであり、DMXをイーサネットで分配するシステムである。 根本的にデータの内容はDMXだとしても、分配するシステムはイーサネットが必要である。その理由はコンソールがイーサネットを利用してフルトラックのバックアップシステムを構築するため、物理ポートを使用することができないからだ。現在のコンソールは非常に高度に設計されたシステムであり、複雑化している故に、どうしてもリスクを抱えることになる。それはトラブルのリスクだ。それを合理的な方法でバックアップする方法は、複数のコンソール又はバックアップユニット又はオフラインソフトをネットワーク上で同期して起動することなのだ。 これらをスムーズに切り替えるには、しかもオートで切り替えるにはイーサネットによるDMX伝送が必要である。DMXを物理的に差し替えることは、現実的ではないだろう。このことから、言えることはコンサートステージやイベントなどの照明システムにおいては、コンソールがイーサネット化した結果、イーサネットのシステムは必要になってきているのである。しかし、現実は既存のシステムのままであり、多くの場合は、費用対効果を考えて導入を先送りにしている。これは現在の経済状況が大きな原因だろう。 もちろん複数のDMXケーブルを敷設する非合理性も要因としてあるのかもしれないが、DMXのマルチ化よりもコンソール同士のネットワーク化のほうが要因としては大きいと思う。