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 今回、展示会への出展を断念した機材、Medialonについてです。 私の場合、2003年頃から,ムービングライトコンソールを使って、いわゆる演出設備関連の仕事などをするようになり、自動制御による演出、内部クロック又はタイムコード等に関する演出制御において、照明コンソールがムービングライトやLED制御の面で秀でている故に、こうしたコンソールが一般に普及するかも。という意識のもと、照明コンソールを教えたり、プログラミングサービスなどをしてみようと。。そんなイメージでした

 しかし、やってみるとどうしても照明コンソールでは不便で、もっと上のレイヤーからトリガーを与える存在のショーコントローラーが欲しいなと思うようになり、一時期はスタードローコントロールに心が奪われた時期がありました。しかし、所詮はソフトウェア。しかもウインドウズとなると、微妙な気分です。自分で買って研究しようか?といろいろ考えましたが、どうもしっくりこない。

 もちろんAMXとかTTLのリデルとかまたはドラムさんのシステムに出会ったりしたこともありましたが、いや違う何かしっくりこない。イギリスで見たファロスなんかも同様で、照明に偏りすぎていたり、非常に手間のかかる製品であったり、何かが物足りなかった。

 もっと照明も映像も音響もすべて平等に制御できて、しかも専用のハードに組み込まれたような製品がないものだろうか?そして、ややエンターテイメント産業よりに位置する製品。そんな視点でネット上をさまよい続け、昨年の春頃でした。メディアロンに出会うのです。

 このトータルショーコントロールに関する自分の認識は、15年くらい前にイベントの仕込みで出会ったDatatonによる照明と音響、そして機構と特効(ファンやスモーク)の制御を見た頃にさかのぼるかもしれません。当時、Datatonはウォッチアウトで大成功する前の段階で、MIDIにより照明機器の制御などのインターフェースを扱っていました。

 この1つのタイムコードで照明と音響、映像までもがまとまって動く様は、とても楽しく、おもしろいと心から思ったのを覚えています。当時は、単に照明スタッフとして仕込みに関わりましたが、何か心に残り続けたシーンでした。 さて、そんなMedialonを扱うことに決めて、導入したものの、サポートするにしてもあまりに多岐にわたる機器との接続性の検証や、プログラムトレーニングの問題、機器単体で機能するものではなく、システムを構築する際に使用する類いの製品だけに、売るだけでは駄目で、どちらかというとお客さんと一緒に、どういうシステムを構築するか共に悩んでいくような製品です。

 すでに大手の映像会社さんは使用しているし、お見積もり依頼などもあるので、心強いのですが、そういう人たちがいないと難しい商品ですね。過去に日本に進出しようとして断念したMedialonについて、少しわかる気がしました。